@codianz/sync-messenger

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SyncMessenger

概要

通信処理で発生するエラーは多岐に渡りますが、一般的なアプリケーションではエラーの種類がどうあれ、結果的に送信メッセージが「届いたのか?」それとも「届いていないのか?」が重要です。つまり、届いていないならエラーになります。もちろん、通信で発生したエラーも重要です。しかし、通信環境というのは復旧する可能性がある場合があり、その復旧処理を想定すると内部が複雑化します。

更に、送信メッセージが届いたか届いていないかは、相手からのメッセージ受領の通知があって初めて送信メッセージが到達したと判断できます。即ち送信の成功を以て、送信メッセージが到達したと判断することはできません。

これらを問題を解決すべく、通信処理パターンを SyncMessenger で定義し、通信処理を抽象化しました。

基本のコンセプト

  • 「届いたのか?」それとも「届いていないのか?」にフォーカスする
  • 届いていないようならリトライする(届いている可能性もあるけど確定的じゃない状態)
  • リトライが一定時間継続したらエラー( SyncMessenger が発する唯一のエラーです)
  • メッセージ処理の終了はアプリケーションが明示的に dispose を呼び出すまで継続する

SyncMessenger を採用することのメリット

  • 通信処理を抽象化によるロジック層の共通化
  • 通信メッセージの到達保証
  • 通信異常時(切断・予期しない終了)に自動的にリトライ
  • リトライ時の重複メッセージに対して相手への応答、受信メッセージの非発行処理
  • リトライ処理は内部で隠蔽しているので、唯一発生するエラーは TimeOut

なお、内部処理では rxjs を使用していますが、I/F は Promise を使用しています。

SyncMessenger

serverConnection

サーバ処理を開始します。クライアントからの接続要求が入ると、 SyncMessenger を引数としてコールバック関数が呼び出されます。

clientConnection

クライアント用の関数です。接続を開始して SyncMessenger を返却します。

onNotice

対向システムからの通知を受信すると、受信メッセージを引数としてコールバック関数が呼び出されます。

onRequest

対向システムからの要求を受信すると、受信メッセージと応答関数を引数としてコールバック関数が呼び出されます。コールバック関数内では応答関数を呼び出す必要があります。なお、応答関数は Promise を返却され、応答が到達すると resolve します。

emitNotice

通知を送信します。通知が到達すると Promise は resolve します。

emitRequest

要求を送信します。要求に対する応答を受信すると Promise は resolve します。

PendingRequests

要求に対する応答待ちのメッセージを列挙します。

dispose

SyncMessenger を破棄します。

SessionId

SyncMessenger が独自で発行したセッション識別子を返却します。

findBySessionId

セッション識別子から SyncMessenger のインスタンスを取得します。

DefaultConfig

SyncMessager のインスタンス生成時に指定する設定のデフォルト値を返却します。

プロパティ デフォルト値 摘要
timeoutSeconds 15 通知・要求・応答の送信時のタイムアウト(秒)
retryIntervalSeconds 5 リトライ間隔(秒)
log LogLike.Null LogLike インスタンス

抽象化レイヤ

サーバ、クライアント、通信セッションを抽象化します。 github リポジトリではテスト実装として net.Socketsocket.ioWebSocket 用の具象化レイヤを実装していますので参考にしてください。

ServerLike

通信セッションにおけるサーバの抽象化レイヤです。 サーバとは、対向システムからの通信セッションの接続要求を待機し、接続要求から通信セッションを生成することができるシステムを指します。

onConnected(handler: (connection: ConnectionLike) => void): void

対向システムから接続要求が入った際に、その通信セッションから ConnectionLike を具象化したクラスを生成し、そのインスタンスを引数として handler() を呼び出してください。

ClientLike

通信セッションにおけるクライアントの抽象化レイヤです。 クライアントとは、任意のタイミングでサーバに対して通信セッションを生成することができるシステムを指します。

connect(onConnected: (connection?: ConnectionLike) => void): void

通信セッションを構築し、対向システムとの接続が完了したら、その通信セッションから ConnectionLike を具象化したクラスを生成し、そのインスタンスを引数として onConnected() を呼び出してください。

ConnectionLike

通信セッションの抽象化レイヤです。 通信セッションを生成する過程はサーバ、クライアントで異なりますが、生成された通信セッションの取り扱いは、サーバ、クライアントで概ね同じであると想定しています。

setReceiveMessageHandler(handler: (data: string) => void): void

メッセージを受信した際に、その受信データを引数として handler() を呼び出してください。

setClosedHandler(handler: () => void): void

通信セッションが終了(異常、切断を問わず)した際に、 handler() を呼び出してください。

emitMessage(data: string): void

メッセージを送信してください。 なお、この関数でエラー処理は不要です。 送信したメッセージが到達したことが確認できなければリトライまたはタイムアウトエラーとして取り扱いますが、 ConnectionLike の具象化レイヤでは到達を保証する必要はありません。

finalize(): void

通信セッションで使用していたリソースの解放を行ってください。

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